玉川奈々福(たまがわななふく)

神奈川県横浜市出身。浪曲師・曲師(浪曲三味線弾きのこと)。
三波春夫先生と同じ719日生まれ。
199410月、日本浪曲協会主宰三味線教室に参加。
19957月、二代目玉川福太郎に入門。三味線の修行をしていたが、師の勧めにより、
2001年より浪曲師としても活動。
2004年「玉川福太郎の徹底天保水滸伝」全5回、
2005年「玉川福太郎の浪曲英雄列伝」全5回をプロデュース、全10回公演がすべて大入り満席となる。
200612月、芸名を美穂子から奈々福に改め名披露目。
さまざまな浪曲イベントをプロデュースする他、自作の新作浪曲や、長編浪曲も手掛け、他ジャンルの芸能・音楽との交流も多岐にわたって行う。かに座のO型。
平成30年度文化庁文化交流使として、イタリア、スロベニア、オーストリア、ハンガリー、ポーランド、キルギス、ウズベキスタンの七か国で公演を行った。中国、韓国でも公演を行った。第11回伊丹十三賞受賞。


主な演目

古典演目

「天保水滸伝」より『平手の駆けつけ』『鹿島の棒祭り』
「寛永三馬術」より『愛宕山梅花の誉』『曲垣と度々平』『大井川乗り切り』『筑紫市兵衛』
「甚五郎旅日記」より『掛川宿』『小田原の猫餅』『甚五郎天王寺』
「慶安太平記」より『牧野弥右衛門の駒攻め』『善達三島宿』『正雪と謡屋』
「赤穂義士伝」より『俵星玄蕃』『前原伊助』『赤垣源蔵徳利の別れ』
「清水次郎長伝」より『お民の度胸』『石松金比羅代参』
「天保六花撰」より『上州屋玄関先』『河内山と直侍』
その他
『茶碗屋敷』『陸奥間違い』『団十郎と馬の足』『仙台の鬼夫婦』『長短槍試合』『阿漕が浦』『亀甲縞の由来』『松山鏡』『英国密航』『梅ケ谷江戸日記』『忠治山形屋』『阿武松緑之助』『松山鏡』ほか。
 

新作演目

オリジナル作品

『浪曲シンデレラ』『金魚夢幻』『豊子と奈々福の浪花節更紗』『沢村豊子解体新書 た~へるあなとよこ』『奈々福浪曲旅日記』『浪曲百人一首』『今年の味噌ができるまで』『池袋の鬼夫婦 うるとら風味』『祖師谷大蔵のカネゴン餅』『赤穂義士外伝 噂話屋の婆のはなし』『銭形平次捕物控 玉川奈々福殺人事件』ほか

原作がある作品

『風説天保水滸伝 飯岡助五郎の義侠』『天保水滸伝外伝 亡霊剣法』(伊藤桂一原作)
『悲願千人斬の女』(全4作 小沢信男原作)
『銭形平次捕物控 雪の精』(全2作 野村胡堂原作 大沢初一・作)
『新宿お七』(寺山修司原作)
『浪曲・平成狸合戦ぽんぽこ』(高畑勲監督・スタジオジブリ作品原作)
『放蕩一代息子』(山田洋次原作)
『甚兵衛茶屋お千代の恋』(飯田豊一・作)
『猫虎往生』(尾崎士郎原作 大沢初一・作)
『椿太夫の恋』(アレクサンドル・デュマ・フィス原作)
『浪花節更紗』『置土産』(正岡容原作)
『彼と小猿七之助』(川口松太郎原作)
『狸と鵺と甚五郎』(国友忠作・玉川奈々福脚色)
『浪曲熱海殺人事件』(つかこうへい原作)
『研辰の討たれ』(木村錦花・作 平田兼三郎・脚色 野田秀樹・脚本 玉川奈々福・浪曲化)
『ライト兄弟』(小佐田定雄作 玉川奈々福脚色)

社寺の記念浪曲

『浪曲 明治天皇』(志賀志那人原作、上野竹次郎増補、玉川奈々福脚色)
『浪曲 昭憲皇太后』(オリジナル)
『親鸞聖人御伝記 六角堂示現巻』(オリジナル)
『日蓮聖人御伝記 七面天女』(木村学司・作)
ほか。